
株式会社サイトロンジャパンは10月23日、同社が国内総代理店を務める天体望遠鏡ブランドSky-Watcherの汎用スマート天体撮影コントローラー『SYNLINK』を発表しました。10月23日から販売されており、希望小売価格は税込97,900円です。
『SYNLINK』に撮影機材を接続すると、Wi-Fiでつないだスマートフォン・タブレット・PCの専用アプリから、極軸合わせ・ピント合わせ・ガイド・自動撮影までを一つの画面で操作できます。ライブスタックとプレートソルブにも対応します。
PCや複数のソフトウェアを組み合わせる必要がなく、機材構成と準備の手間を大幅に簡略化できるとのことです。
取り扱いは、天体望遠鏡専門店と同社直営店に限られます。
専用アプリと接続方法
専用アプリはiOS・Android・Windows・macOSに対応したクロスプラットフォームで、端末を問わず同じ画面と機能で操作できます。撮影地ではスマートフォンやタブレット、自宅では大きな画面のPCといった使い分けが可能です。

Wi-Fiは2.4GHzと5GHzに対応しますが、日本国内の屋外で使えるのは2.4GHzのみです。技適番号はR 201-210969で、取得済みです。USBイーサネットアダプターによる有線接続にも対応します。
ステーションモード接続では、自宅のWi-Fiルーターに接続して室内から撮影を制御できます。リモートの観測所での撮影制御にも対応します。
アプリには、すべての機器のシミュレーターが内蔵されています。機材を接続しなくても、自宅でオートガイドや極軸合わせなどの操作を練習できます。
極軸合わせからオートガイドまでの機能
極軸合わせは、カメラで撮影した任意の方向の星空から極軸のずれを算出する方式です。北極星が見えないベランダなど、視界の限られた場所でも精密に行えるとのことです。音声読み上げ機能も備え、画面を注視せずに赤道儀のノブを操作しながら調整できます。
ピント合わせには、3種類のアルゴリズムを備えたオートフォーカスを搭載します。フィルターごとのピント位置のずれやバックラッシュは、自動で測定・補正します。
ガイドはマルチスターガイドに対応します。プレートソルブによる自動導入(GOTO)と自動センタリングにも対応します。
無人撮影を行う2つのシーケンサーモード
シーケンサーには、簡易設定(EASY)モードとPROモード(上級者向け)の2つがあります。
簡易設定(EASY)モードでは、天体カタログや星図から対象を選び、露出や枚数を設定するだけで撮影プランを作成できます。複数対象の連続撮影やモザイク撮影にくわえ、キャリブレーションフレームの撮影も可能です。オートフォーカスやディザリング、子午線反転から、撮影終了後のマウントのパークやカメラの昇温まで、一晩の撮影を無人で行えます。
PROモードでは、機材ごとの動作を命令単位で組み合わせ、自分専用の自動化フローを構築できます。開始時刻の指定、ループ、エラー時の継続・停止・復帰処理などを含められます。プリセットテンプレートの活用や、数日先のセッションのスケジューリングにも対応します。
プレビュー、シーケンサー(簡易設定/PRO)、ライブ、動画の各モードは、一つの画面で切り替えられます。月や惑星から星雲・銀河などのディープスカイ天体の撮影、電視観望まで対応します。
USBハブと電源を1台に集約した端子構成
端子は、USB3.0×4、USB2.0×2、USB2.0 Type-C×1の計7個です。電源関連では、DC12V出力4個とヒーター専用出力2個、DC12V入力2個を備えます。冷却カメラや赤道儀への給電と各種機器の接続を、1台に集約できます。
DC出力は1口あたり最大5A、合計10Aです。DC入力は5.5×2.1mmのセンタープラスで、2個の入力端子は内部で並列接続されています。1口5Aまで、合計10Aで、消費電力の大きなシステムでは2系統の電源から給電できます。ヒーター出力は、アプリから無段階で調整できます。
Sky-Watcher製マウントは、マウント接続用のRJ12シリアルポートに、付属のRJ12ケーブルで直接接続できます。
ストレージは64GBのeMMCを内蔵し、約50MBのFITS画像(2500万画素相当)であれば1,000枚以上を保存できます。USB3.0接続の外部高速ストレージにも対応します。
外形寸法は109×68×27mm(突起部除く)、質量は約250g(アリガタ含まず)です。付属品は、アリガタ取付キット、Wi-Fiアンテナ、RJ12シリアルケーブル、DC電源ケーブル×4、取扱説明書です。
対応機材
架台はSky-Watcher、Celestron、ZWO、iOptron、タカハシ、ビクセンをはじめ、主要メーカーの各種製品に対応します。
撮像カメラはZWO、QHY、Player One、ToupTekなどの天体用カメラにくわえ、Canon、Nikon、Sony、Fujifilmの一眼レフ・ミラーレスカメラが使えます。
電動フォーカサー、フィルターホイール、ローテーター、フラットパネルも、各社製品を組み合わせられます。
メーカーが公表している対応機材は次のとおりです。
| 機材 | 対応メーカー |
|---|---|
| 対応マウント | Sky-Watcher、Celestron、ZWO、iOptron、タカハシ、ビクセン、Explore Scientific、Losmandy、Rainbow、LX200ベースのマウント(10Micron、Astro-Physics、Avalon、EmCan、Losmandy Gemini、Meade、OnStep、PegasusAstro、TeenAstroなど) |
| 対応カメラ(天体用カメラ/オートガイダー) | ZWO、QHY、Player One、ToupTek、Bresser、EHD、Levenhuk、MallinCam、QSI、StarShootG、SVBONY、Altair、Meade DSI、FLI、MI、OGMA、OmegonPro |
| 対応カメラ(一眼レフ/ミラーレス) | Canon、Nikon、Sony、Fujifilmの主要モデル |
| 電動フォーカサー | Astroasis、Baader Planetarium(SteelDrive)、Celestron、Deep Sky Dad、FLI、Lakeside Astro、MoonLite、Optec、PegasusAstro、QHY、Shoestring、ZWO |
| フィルターホイール | Astroasis、Atik、FLI、MI、Optec、PegasusAstro、Player One、QHY、SX、Trutek、ZWO |
| ローテーター | Optec、PegasusAstro、WandererAstro、ZWO |
| フラットパネル | Artesky、Geoptik、Lacerta、Optec、WandererAstro |
上記は2026年10月現在、メーカーが公表している対応機材です。同社がすべての機種・機能での動作を保証するものではなく、機種やファームウェアによっては、一部の機能を利用できない場合があります。
