
エクサポリシー合同会社は2026年8月24日、AIガバナンス・デスクトップアプリ「Covenant Personal Edition」のMac版を発表しました。Mac版は2026年8月20日よりMac App Storeで提供されており、2026年8月1日から提供されているWindows版と合わせて、主要なデスクトップ環境で利用できます。
Covenant Personal Edition は、クラウドAIに送る前に入力内容の機密度を手元のローカルAIで評価し、ユーザーが定めたポリシーに従って送信先を仕分けるデスクトップアプリです。役割分担は「評価はAI、判定はポリシー、最終判断は人間」と分けた設計で、機密度の高い内容は手元のローカルAIで、それ以外は最新のクラウドAIへと振り分けられます。
機密度を評価して送信先を仕分ける仕組み
入力はまずローカルAIが評価し、続いてユーザーのポリシーが送信先をローカルまたはクラウドに判定します。機密を含むやり取りはPCの外へ出さずに処理できます。
何を機密とし、何をどこへ送るかのルールはYAML形式でユーザー自身が設定でき、使いながら育てられる仕組みです。
送信の記録は利用者のPC内に残り、いつ・何を・どこへ送ったかを後から自分で確認できます。データを外部のサーバーに預けない設計とのことです。
複数のクラウドAIとローカルAIを、1本のポリシーで横断して扱えます。
Apple シリコン搭載MacでローカルAIを動かす仕組み
Mac版で新たに使えるようになったのは、Apple シリコン搭載Macのメモリ構成です。Apple シリコンのMacはCPUとGPUがメモリを共有する構成のため、専用のグラフィックスカードを増設しなくても、搭載メモリの範囲でローカルAIを動かせます。
推奨環境は、標準的な構成である16GBのメモリから動作し、24〜32GBでより快適に利用できるとのことです。詳細はサポートページの推奨環境で確認できます。
デモ動画で処理の流れを確認できる
アプリの起動から、通常の入力がそのまま処理される様子、個人情報を含む入力が送信前に止まる様子、監査レポートで送信の記録を確認するまでを、約3分半のデモ動画で公開しています。動画に登場する氏名・電話番号はすべて架空のもので、処理時間は環境により異なるとのことです。
対応環境と価格
Mac版はMac App Storeで配布されています。対応環境はmacOS 13 (Ventura) 以降のApple シリコン搭載Macで、ローカルAI基盤(Ollama / LM Studio等)と対応モデルのインストールが必要です。推奨環境はサポートページで確認できます。
アプリは無料でインストールでき、機能の利用にはアプリ内の月額プラン(月額5,000円・税込)の購入が必要です。
Windows版はMicrosoft Storeで提供されています。
- Mac App Store:https://apps.apple.com/jp/app/covenant-personal-edition/id6798558944?mt=12
- Microsoft Store:https://apps.microsoft.com/detail/9pntp73302xl?cid=prtimes&hl=ja-JP&gl=JP
透明性への取り組みと技術情報の公開
Covenant Personal Edition は、使用するAIモデルと判定の仕組みを開示する「AIモデルカード」、配布物の検証情報、サポート方針をサポートページで公開しています。判定結果を保証するのではなく、利用者が自分で確かめられる材料を開示する方針とのことです。
製品の設計思想や、ローカルAIを業務で使う際の考え方については、技術情報共有サービスZennの公式Publicationで公開されています。
- Covenant Personal Edition のアーキテクチャ概観:https://zenn.dev/exapolicy/articles/f3a84172f0089c
- LLM ルーティングはどう動くのか — 入力が評価され、判定され、送信先が決まるまで:https://zenn.dev/exapolicy/articles/0a8f74542f6beb
- Mac でローカル LLM を始める前に知っておきたい、ユニファイドメモリの話:https://zenn.dev/exapolicy/articles/757ae236c4d49f