昨日、久しぶりにクジラの刺身を食べました。どれくらい久しぶりかと言うとじつに十数年ぶり。最後に生のクジラの刺身を食べたのは中学生のときだったと思います。
ただ、それから今日までクジラを口にしなかったわけではありません。じつはちょこちょこ塩クジラやベーコンを買って食べたりはしてたんですが、どうにもまずい。美味しくない、ではなくまずいんです。
記憶のなかにある“クジラの味”はもっと美味しかったはずなんですが、大人になってから自分で買うクジラはどれも強烈に生臭く、青物のにおいがダメなボクには耐えられないものばかりでした。
おかげで「あの味は記憶のなかで美化されていたのかも」と落ち込んでいたのですが、昨日、近所のスーパーに行ったらなぜかクジラが売ってたんですよ。それも生で食べられる刺身。
どれもそれなりいいお値段だったのですが、ひとつだけあった小さなブロックが300円しなかったのでそれを買いました。
それを晩ご飯として切ったのがこちら。
8切れぐらいにしかなりませんでしたが、まぎれもなくクジラの刺身。こうして写真で見るとなんか馬刺しみたいですね。脂も入ってないし味も全然違いますけど。
というわけでいただきます!
……あの味だ!
十数年前に食べたあの味がそこにはありました。ほ乳類の肉の食感がしますが、口のなかに広がるのは馬肉とも、豚肉とも、牛肉とも違う味。あぁ……美味しいなぁ。
まあここでの“美味しい”は“懐かしさ”もあわさった“美味しい”ですが、久しぶりに食べたクジラはやっぱり美味しくて、これがいつでも買えるようになったら普通の食材として日本人の食卓に並ぶようになると思います。
ただ昔と比べると臭みが少なくなった気がします。記憶のなかのクジラ肉はもうちょっと血の味が強かったと思うのですが、これにはほとんどありません。「あ、クジラ肉だ」と分かる程度。
こんな風にしょうがやにんにくを載せたらもうほとんど分からないと思います。
今度は尾の身の刺身を食べてみたいですね。クジラ料理専門店にでも行こうかな。