12月19日にオープンβテストが始まり、1週間後の12月25日のメンテ明けに突然メンテを延長して正式サービスに突入したPC用オンラインゲーム『機動戦士ガンダムオンライン』を先日やめたので、これまで遊んだ感想とやめた理由をつらつらと書いていきます。
一番面白かったクローズドα時代
まずはボクの機動戦士ガンダムオンライン歴を紹介します。プレイを始めたのは約9ヶ月前の2012年4月27日からのクローズドα2テストからです。以来、α3、クローズドβ、プレオープンβ、オープンβ、そして正式サービスと遊んできました。
んでまあ、ぶっちゃけクローズドα時代が一番面白かったです。
機動戦士ガンダムオンラインは52人対52人で戦うオンラインTPSなんですが、プレイヤー操作によるモビルスーツ同士の戦闘は勝利を(ほとんど)左右しません。
勝利条件は制限時間内に相手の戦力ゲージをゼロにするか、時間切れ時に相手より戦力ゲージが多い方が勝ちというもの。で、この戦力ゲージを一番減らす方法は相手の本拠地を物理で殴ることだったんですね。
なので前線でどんなに活躍しようが敵軍に自分の本拠地を殴られてると勝てないわけです。勝ちたい人は必然的に敵軍の本拠地まで突っ込んで行って一撃当てては返り討ちに合う、という旧日本軍ばりの特攻を繰り返すことになります。ただし、歴史と違うところはこれで勝てるところ。
とは言え、それでもクローズドα時代は敵を倒すことにまだ意味がありました。黙って本拠地を殴らせるバカはいませんのでもちろん敵モビルスーツがそれを邪魔をしてきます。なので敵モビルスーツとの戦闘に勝利すればそれだけ本拠地を殴れる確率があがるワケです。
つまり、腕を磨けば勝利に貢献できました。
が、クローズドβ、オープンβと進んでいくうちに腕を磨いても意味がなくなってきたんです。その理由は、モビルスーツがかたくなったから。
クローズドαではどのモビルスーツの一撃も強力でした。ニュータイプが乗れば3分もたたずに12機のドムを全滅させられないこともない状況。2機、3機のモビルスーツを同時に相手にして勝利すると気分はまさにエースパイロット。最高でしたよ。
けれども正式サービスの今ではどれもこれも豆鉄砲。1機を倒すのに時間がかかるため1対2になるとその時点でほぼ負けが確定します。ようするに、敵モビルスーツが集まっているところに乗り込んで“俺TSUEEEEE”ができなくなったわけです。敵モビルスーツが複数いるとこに突っ込むことは(とくに本拠地の近くは)自殺行為になりました。
もうアムロにもシャアにもれない。ユーザーはみんな名も無きただの一般兵になりました。仲間との連携という名の数の暴力が正義になったんです。正直、遊んでいて苦痛でした。
連邦軍のモビルスーツが化け物
シャアがアニメ第3話で「ええい、連邦軍のモビルスーツは化け物か」と言いましたが、機動戦士ガンダムオンラインではそれが見事に再現されています。そう、連邦軍の方が強いんです(ボクはジオン軍でした)。
連邦軍にあってジオン軍にないもの。それはビームライフル。開発の“原作を再現する”という意志のもと、クローズドα時代にはジオン軍にもあったビームライフルはザクから取り上げられてしまいました。
結果としてクローズドβ以降では連邦軍の方が射程、弾速、弾数で有利になりました。連邦軍のデフォルト武器が弾数36発に対してジオン軍は半分の15発とか何のイジメですか。ちなみに強い武器ほど弾数が少なくなるのでジオン軍は最終的に10発とかになります。
さらに連邦軍には装甲強化型ジムという鬼のように強いモビルスーツが存在します。そして、これに敵うモビルスーツはジオン軍には存在しません。正確に言うとグフカスタムなら勝てるのですが、グフカスタムが課金ガチャを回して運が良くなければ手に入らないのに対して、装甲強化型ジムは無課金でゲットできます。
その結果、戦場がどうなったかと言うとこうなりました。
(ゲームをアンインストールしたらスクリーンショットフォルダごと全削除されてしまったため、画像は2ちゃんねるの機動戦士ガンダムオンラインの本スレより)
汚いなさすが地球連邦の物量作戦きたない。
ジオン側から見るとこんな感じです。
(同)
運営さん、「ジオン軍で勝ちたければ課金ガチャを回してね」というメッセージはちゃんと受け取りましたよ。
まあ基本プレイ無料のアイテム課金なのでモビルスーツ課金は仕方ないと思ってはいましたが、部隊(クラン)のメンバーからは「1万円ガチャで使っても出ない」、「3万円使ったけど全部レンタル(10回乗るとなくなる)」といった悲鳴が。せめて『League of Legends』のように3,000円で好きなキャラが買えるとかだったら良かったのに……。
ちなみに装甲強化型ジムが強い理由は盾を持っているからです。通常のHPにくわえて盾の耐久がプラスされるので攻撃を当てたのにHPが減らず「な、なんてモビルスーツだ。ライフルをまったく受け付けません」といったジーンの気分になれます。さらにホバー機動なのでゴキブリのように速いです。
そのうえ3連ビーム・スプレーガンなるとてもDPSの高い武器も持っているので(もちろんジオン軍にはない)、横から一瞬で近づいてきてスプレーガンをゼロ距離で発射→ザク死亡のコンボを何度されたことか……あのクソったれが!
プレイヤースキルの差だのなんだの意見あるでしょうが、連邦軍には少将、中将の階級まで上り詰めたプレイヤーがいるのに対してジオン軍はせいぜい中尉どまり、といったところからモビルスーツの性能の差が戦力の決定的差であることはあきらかです。
というわけでとにかく勝ちたかったらガチャを回すしかないのです。ガチャは運ですが、確率ですのでお金を払い続ければいつかは狙ったモビルスーツが出てきます。「金をかけた方が強い」というリアルな現実を前に、プレイヤーたちは「札束で相手を殴るゲーム」と笑っていました。札束でなぐりあい宇宙。
それでもやめられなかった
とまあここまで不満タラタラで書きましたが、そんな状況でもやめられなかったです。もうすぐ30歳にもなろうというのに10代のころのように徹夜でプレイしたりとかアホかと。バカかと。
文句を言いながら遊ぶのはハマる一歩手前、このゲームだと大金をガチャに突っ込んでしまう一歩手前なので仕事に支障が出ていることも考えて先日キレイさっぱりアンインストールしました。
データはアカウント制なので世に出ているオンラインゲームと同じく「引退すると言ってたヤツが戻ってきた。こいつはこれで3回目だな」みたいなことも起こりうるわけですが、とりあえずアンインストールしたことで向こう1ヶ月以上は遊ばないと思いますしそのあいだにほかのゲームにハマることも考えられますから!
機動戦士ガンダムオンラインのご利用は計画的に。課金額は525円ですみました。
あ、先に言っておきますけど機動戦士ガンダムオンラインだけどガンダムには乗れません。