
ViXion株式会社は2026年9月17日、夜盲症や視野狭窄をお持ちの方向けの暗所視支援眼鏡「MoonWalker(ムーンウォーカー)」を、全国の指定特約店にて発売開始したと発表しました。希望小売価格は275,000円(税込)です。
『MoonWalker』は、同社が展開する暗所視支援眼鏡の5年ぶりとなるメジャーアップデートモデルです。夜間や暗所においてわずかな光を増幅し、自然な色彩のまま明るい視界を届ける製品で、前モデルが抱えていた「重さ」「視野の狭さ」「高価格」という課題を技術革新によって改善したとしています。
開発の背景
同社の暗所視支援眼鏡は、2015年に網膜色素変性症(夜盲症)の患者と向き合う医師からの要望をきっかけに開発が始まりました。2018年に初代モデルが発売されて以降、当事者や医療機関の声をもとに改良が重ねられてきました。
同社の調べによると、2026年9月時点で全国192の自治体が、暗所視支援眼鏡を日常生活用具の給付種目として定めているとのことです。
一方で従来機には、長時間装用すると鼻が痛くなる(本体150g)、ディスプレイの表示範囲が狭い、税込434,500円と高価で導入のハードルが高いといった課題が残されていました。
表示領域を約4倍に拡大
ディスプレイ性能が従来のHDからFHD(1920×1080ドット)へと進化し、画角は水平40度/垂直23度へと拡張されました。同社従来モデル「HOYA MW10 HiKARI」(対角約23度)と比べ、表示領域は面積比で約4倍になったとしています。

なお、安全のため使用時は白杖と併用する必要があります。
重量を従来モデル比で約40%削減
本体重量は、従来モデル「MW10 2021年モデル」比で約40%削ぎ落とした約320gに軽量化されました。ヘッドマウント部は111g、コントローラー部は210gへと小型・軽量化し、長時間装用しても負担を感じにくい設計に仕上げたとのことです。
価格を約35%引き下げ
最新機器・部材の導入により、同社従来モデル「HOYA MW10 HiKARI」(税込434,500円)と比べ、約35%価格を引き下げました。一部の自治体では日常生活用具(暗所視支援眼鏡)として認定されており、給付を受けられる場合があるとのことです。

試作機を体験したユーザーの声
試作機を体験した愛用者からは、開発陣へ向けて次のようなコメントが寄せられています。
「お世辞抜きで、こんなものを未だに作り続けてくれてありがとうございます、という言葉に尽きるんです。見えている人間が見えないつもりになってモノを作るのって、一番難しいはずですから。僕が遠慮なく『ここがダメだ』と言い続けるのは、作っている人の心に火をつけて、もっといいものにしてほしいから。ViXionの開発者さんたちの、その職人魂のような意地が、痛いほど伝わってくるんですよ」
体験・購入方法
「本当に自分に合う見え方なのか試したい」という要望に応えるため、『MoonWalker』は専門知識を持つ全国の指定特約店で体験・購入できます。取扱店は富士メガネ、名古屋ライトハウス、タカバメガネ、メガネのひらまつ、メガネのヨネザワ、メガネ一番などで、全国約250店舗での取り扱いを予定しているとのことです。
主要スペック
- ディスプレイ解像度:1920×1080ドット(FHD)
- 画角:水平40度/垂直23度
- 重量:ヘッドマウント約111g/コントローラー約210g(合計約320g)
- 連続駆動時間:約4時間

注意事項
『MoonWalker』の利用にあたっては、次の点に注意が必要です。
- 本製品は、医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律における医療機器ではありません。
- 全く光のない場所では映像が得られません。街灯や月明かり程度の明るさがあればご使用いただけます。
- 自動車・バイク・自転車の運転中は使用できません。
- 安全のため、使用時は白杖と併用した上で歩行中の倍率変更は避けてください。
- 防水ではありません。
