
ビクセンは10月8日、手ブレ補正機構「Vibration Canceller」を搭載したフィールドスコープ『アテラスコープ ED HR20-42×58WP』を10月29日(木)に発売すると発表しました。価格は297,000円(税込)です。
倍率は20〜42倍で、これまで三脚固定が前提とされてきた高倍率域での手持ち観察を想定した製品です。防振補正角は約±1.5度で、2軸ジンバル制御方式を採用しています。
手持ち観察を想定した防振機構
『アテラスコープ ED HR20-42×58WP』の防振機構は、2軸ジンバル制御方式です。細かな震えから大きな揺れまでを抑えるとのことで、最大42倍でも手持ちで安定した視界を得られるとしています。

製品担当者によると、開発の原点は防振双眼鏡『アテラII ED H16×50WP』での体験です。手持ちでも飛ぶ鳥の表情まで捉えられたことから、高倍率のフィールドスコープに防振を載せ、三脚なしで使えるようにする開発に至ったとのことです。

担当者は、40倍レベルでは双眼鏡で気にならなかったわずかな揺れも大きく拡大される点が技術的な壁だったと説明しています。そこで、手持ち観察で生じる「ゆっくりとした大きな揺れ」を抑える補正に絞って設計しました。さらに、補正パラメータの修正を繰り返し、微振動も打ち消すようにしたとのことです。
光学系とコーティング
レンズにはEDガラス(特殊低分散ガラス)を採用しています。プリズムはダハプリズムで、材質はダハプリズムがBaK4、補助プリズムがSK-15です。
レンズの光学面全面には、3層以上の反射防止コート「フーリーマルチコート」を施しています。プリズムには「フェイズコート」と「超高反射コート(SHR)」を施しており、仕様表には撥油コートも記載されています。

グリップストラップと三脚への対応
標準装備の「グリップストラップ」は、手の甲全体でボディを保持する構造で、片手でも安定して持てるとのことです。担当者によると、重心部分をつかむようにストラップ位置を決めており、ワンタッチで長さを調整できます。

三脚には、一般的な三脚ネジ穴(UNC1/4)にくわえ、薄型アタッチメントプレート規格の台座を標準装備しています。対応する雲台には、プレートを介さず直接装着できます。

防水性能と電源
防水性能はIPX7相当で、不活性窒素ガスを充填しています。寒冷地や雨天時の急激な温度変化によるレンズ内部の曇りを防ぐとのことです。


電源は単四形アルカリ乾電池2本です。連続動作時間は、新品の乾電池を20℃の環境で使用した場合で最長約18時間です。
主な仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 倍率 | 20〜42倍 |
| 対物レンズ有効径 | 58mm |
| 実視界 | 2.8〜1.8° |
| 見掛視界(JIS B7157:2019準拠) | 52.1〜66.8° |
| 見掛視界(旧JIS規格) | 56〜75.6° |
| 1000m先視界 | 49〜31m |
| ひとみ径 | 2.9〜1.4mm |
| 明るさ | 8.4〜2.0 |
| アイレリーフ | 16〜16.5mm |
| 最短合焦距離 | 約5m |
| 防振補正角 | 約±1.5度 |
| 電源 | 単四形アルカリ乾電池×2本 |
| 三脚取付 | 可(カメラネジUNC 1/4インチ、薄型アタッチメントプレート規格台座付) |
| 防水性 | 窒素ガス充填による防水(防水規格 IPX7相当) |
| 商品サイズ(W×D×H) | 88×296×88mm |
| 本体重量 | 約1,385g |
| 主要付属品 | キャリングケース、対物キャップ、接眼キャップ、モニター電池(単四形アルカリ乾電池×2本) |
製品情報
製品の詳細は、公式の製品ページと特設ページで案内されています。
