
BRJ株式会社は10月14日、明日香村と連携したオーバーツーリズム対策の実証事業を発表しました。三輪電動シートボードを貸し出すシェアリング事業を中心に、訪日客向けのマナー啓発と周遊促進の施策も含まれます。実施期間は2026年10月14日から2027年2月10日までです。
奈良県の明日香村が含まれる「飛鳥・藤原の宮都」は、世界文化遺産への登録が決定しています。この事業は、登録によってさらに増加することが予想されるインバウンドを念頭に置いた取り組みです。
観光客の急増に伴う交通渋滞やマナー課題を解決し、観光回遊性の向上と地域住民の生活環境保全を同時に実現することが目的です。次世代モビリティと最新テクノロジーを活用した新たな移動サービスの有効性を、定量的に検証します。
観光庁の「オーバーツーリズムの未然防止・抑制をはじめとする観光地の面的受入環境整備促進事業」の支援を受けて実施されています。
三輪電動シートボードのシェアリング
飛鳥観光協会や明日香レンタルなど地元関係者と連携し、近鉄飛鳥駅、県立万葉文化館、石舞台古墳といった村内の主要拠点をハブに、三輪電動シートボードを試験的に導入しています。インバウンドの回遊性と満足度の向上を目指す取り組みです。
車両は椅子付き、かご付きの三輪電動シートボードで、長距離・長時間の観光回遊に向いた機体として導入されています。安全かつ地域内の周遊を促すため、エリア内のみを走行させる仕組みも取り入れられています。
貸出条件は次のとおりです。
- 実施期間:2026年10月14日(水)から2027年2月10日(水)まで
- 貸出時間:9:00から17:00まで
- 車両:三輪電動シートボード20台
- 料金:20分300円、3時間1,000円、6時間2,000円
- ポート:近鉄飛鳥駅、石舞台古墳、奈良県立万葉文化館の3ヶ所
- 利用条件:16歳以上(免許不要、ヘルメット着用推奨)
訪日客向けのマナー啓発と周遊促進
訪日客向けには、多言語で作成した周遊促進の看板を設置します。ストレスなく回遊してもらうことが狙いです。
ポイ捨てなどのマナー問題への対応としては、主要拠点に啓発看板を設置し、ポイ捨ての抑制を図ります。観光協会や地元の飲食店などとも協力し、チラシでも呼びかけます。
モビリティアプリでは立ち入り禁止エリアをマッピングします。デジタルとアナログの両面から、迷惑行為の抑制を目指します。
連携協定の経緯
BRJは2026年1月に、明日香村と「次世代モビリティを活用したにぎわいのまちづくりに関する連携協定」を締結しました。協定では「にぎわいのまちづくり」「地域交通の課題解決」「地域の観光振興により交流人口増加と雇用創出」「地域資源の活用」を掲げています。

これまで、公共交通と観光施設を結ぶ周遊・回遊性向上の取り組みや、自家用車依存の抑制による交通混雑緩和、オーバーツーリズム未然防止の推進を進めてきました。協定の締結については、BRJのページで案内されています。
