
テンフィールズファクトリー株式会社は10月9日、東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)と西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)が実施した高速道路のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)におけるEV急速充電設備の整備・運営事業者公募で、関東・中国・四国・九州の4地区、計18箇所(上り線・下り線)のパーキングエリアの整備・運営事業者に選定されたと発表しました。
同社は各箇所に最大出力400kWのEV超急速充電器『FLASH MARK.7』を2基ずつ、計36基設置し、2027年12月末までの全18箇所での稼働開始を目指しています。
NACSとCHAdeMOの両規格に対応した超急速充電器
『FLASH MARK.7』は、CHAdeMOとNACSの両規格のケーブルを備えたEV超急速充電器です。テスラ車はアダプターを使わずに充電でき、CHAdeMO対応のEVも従来どおり利用できます。
同社調べ(2026年10月時点)では、高速道路のSA・PAに設置されている急速充電器はCHAdeMO規格が中心で、NACS(北米充電規格、テスラ車が採用)に対応した急速充電器は設置されていません。テスラ車のユーザーは、SA・PAで充電する際に変換アダプターを用意するか、高速道路を降りてスーパーチャージャーなどのNACS対応充電器へ向かう必要がありました。
『FLASH』を高速道路のSA・PAへ設置するのは今回が初めてです。高速道路のSA・PAにNACS対応の急速充電器が設置されるのは国内初となる見込みとのことです。この調査は高速道路の本線から利用できるSA・PAに設置される公共用急速充電器を対象としており、一般道側の駐車場に設置された充電器は含みません。
設置予定のパーキングエリア
公募名称は「高速道路におけるEV急速充電設備の整備」整備・運営事業者公募(2027年度)です。公募元は関東地区がNEXCO東日本、中国・四国・九州の各地区がNEXCO西日本で、選定箇所の内訳はNEXCO東日本が4箇所、NEXCO西日本が14箇所です。中国・四国・九州の3地区では、NEXCO西日本が今回公募した全14箇所(中国地区6箇所、四国地区2箇所、九州地区6箇所)で選定されました。
同社は整備・運営事業者として、設置から維持管理・運営までを担います。以下のパーキングエリアはいずれも上り線・下り線に設置します。

- 関東地区(NEXCO東日本)4箇所・8基:佐原PA(東関東自動車道、千葉県香取市)、野呂PA(千葉東金道路、千葉県千葉市若葉区)
- 中国地区(NEXCO西日本)6箇所・12基:久地PA(中国自動車道、広島県広島市安佐北区)、寒曳山PA(浜田自動車道、広島県山県郡北広島町)、帝釈峡PA(中国自動車道、広島県庄原市)
- 四国地区(NEXCO西日本)2箇所・4基:上分PA(松山自動車道、愛媛県四国中央市)
- 九州地区(NEXCO西日本)6箇所・12基:溝辺PA(九州自動車道、鹿児島県霧島市)、上毛PA(東九州自動車道、福岡県築上郡上毛町)、川南PA(東九州自動車道、宮崎県児湯郡川南町)
各箇所の設置位置や稼働開始時期などの詳細は、NEXCO各社との協議および現地調査を経て決定します。確定次第、FLASH公式サイトとEVナビで案内する予定です。
『FLASH MARK.7』の仕様
『FLASH MARK.7』は、2026年8月に同社が発表した最新モデルです。従来モデル『FLASH MARK.6』と同等の本体サイズのまま最大出力を400kWへ高め、一定時間が経過しても出力制限を設けず、車両側の受入性能に応じた高出力充電を継続できる設計です。

最大電圧は1000V、最大電流はCHAdeMOが400A、NACSが600Aです。充電ケーブルは径がφ32mm、重量が1.5kg/mで、『FLASH MARK.6』比で径は約20%細く、重量は約35%軽くなっています。
決済方法はクレジットカードと各種QRコード決済で、会員登録は不要です。『FLASH MARK.7』はCHAdeMO認証を申請中です(2026年10月時点)。実際の充電出力と充電時間は、車両の対応性能、バッテリー残量、バッテリー温度、外気温などによって異なります。
製品情報は公式サイトに掲載されています。
運営・保守体制
設置する充電器は、京都府精華町の本社から遠隔監視を行います。利用者からの問い合わせは、24時間対応の受付窓口で一元的に受け付けます。故障などの際は、東京支店・広島支店をはじめとする直営拠点から現地対応を行う体制を整えるとのことです。
『FLASH』はOTA(Over-the-Air)システムにより、遠隔での料金改定やソフトウェアアップデート、災害時の無料開放に対応しています。
設置までのスケジュール
2026年10月からNEXCO各社との協議と全18箇所の現地調査を進め、電力会社との受電協議や工事計画の策定も行います。設置工事は2027年中に実施し、2027年12月末までに全18箇所での稼働開始を目指します。
