
オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社は10月8日、主に戸建て住宅向けのトリプル蓄電システム『KPTP-Bシリーズ』を2027年1月に発売する予定だと発表しました。太陽光発電・蓄電池・V2Hを1つのパワーコンディショナ(以下、パワコン)で統合制御し、暮らしやエネルギー利用ニーズの変化に合わせて段階的に拡張できるシステムです。
発売時期は現時点での予定で、具体的な発売日や出荷日は購入窓口への問い合わせが必要です。価格は現時点で発表されていません。
構成と拡張性
『KPTP-Bシリーズ』は、太陽光発電・蓄電池・V2Hに必要な3つのパワコン機能を1台に集約しています。太陽光発電のみの構成から始め、蓄電池やV2Hを後付けできます。ただし、太陽光発電・蓄電池・V2Hのトリプル制御を含む構成は、2027年秋ごろから順次対応する予定です。
蓄電池は2台まで設置でき、蓄電容量は19.5kWh台に拡張できます。蓄電池を2台設置する場合、V2Hを併設することはできません。
既設の太陽光発電用パワコンを活用したまま蓄電システムを併設できる単機能全負荷タイプも、新たにラインアップされています。パワコンには重塩害対応タイプも用意されています。重塩害地域は、海岸から約500m以内で潮風の影響を受ける地域を指します。ただし、海水や塩分を含んだ水が機器に直接かからない場所が条件です。
V2Hは一体型にくわえ、住宅とEVの駐車位置が離れている場合にも設置しやすい分離型を選べます。分離型はEVユニットと車両に接続する充放電部分を分けて設置する構成で、別途プラグホルダまたはプラグスタンドが必要です。

全負荷ハイブリッドシステムの省ユニット化
パワコン・蓄電池・全負荷用分電盤の最小3ユニットで、停電時に住宅全体へ電力を供給できる全負荷ハイブリッドシステムを構成できます。従来システムのPVユニットとトランスユニットに相当する機能をパワコンに、マルチ蓄電システム用ゲートウェイに相当する機能を全負荷用分電盤に集約しました。
V2Hを組み合わせたトリプル制御時は4ユニット構成です。同社は、国内住宅用蓄電システムのうち、太陽光発電・蓄電池・V2Hを1台のパワコンで制御するシステムにおける構成機器数として、業界最少だとしています(2026年10月現在、同社調べ)。

電気の活用と家庭内機器の連携
太陽光発電で創った電気は蓄電池とEVへ充電できます。充放電時に蓄電池とEVのどちらを優先するかは設定でき、蓄電池とEVの間で電気を移し替えることもできます。
エネルギーマネジメント対応計測機能付き全負荷用分電盤と組み合わせると、追加のHEMS機器なしで高度エネルギーマネジメント要件に対応します。ECHONET Lite対応のエアコン、エコキュート、EV普通充電器などは、運転状況や消費電力量の確認、ON/OFFや運転モードの変更ができます。
エコキュートと普通充電器は、太陽光発電の余剰電力に応じた自動制御にも対応します。この自動制御は2027年秋ごろから順次対応する予定です。
EV充電は最大12kWの高速充電に対応します。同社は、国内住宅用V2Hシステムにおける充電出力として業界最大だとしており(2026年10月現在、同社調べ)、一般的なV2Hの6kW充電と比べて約2倍の充電能力だとのことです。

各機器の主な新機能
パワコンは、従来製品『KPBP-Aシリーズ』と同等のコンパクトサイズです。停電時に住宅全体をバックアップする全負荷型に標準対応し、自立出力は従来の4kVAから6kVAへ向上しました。
接続可能な太陽光パネル容量は4回路で最大10kWまで拡大しています。最大許容短絡電流は20A/回路、最大動作入力電流は16A/回路で、大電流太陽光パネルに対応します。
蓄電池は屋内、屋外設置に対応します。同社は、国内の同容量帯の定置用蓄電池ユニットにおける本体容積(幅×奥行×高さ)の比較で、最小クラスだとしています(2026年10月現在、同社調べ)。


分電盤は2種類です。計測機能付き全負荷用分電盤は、従来のマルチ蓄電システム用ゲートウェイに相当する通信・計測機能を内蔵します。エネルギーマネジメント対応の計測機能付き全負荷用分電盤は、これにくわえてエネルギーマネジメント機能を内蔵します。
スマホアプリは表示画面を刷新し、発電量や蓄電池残量などをひと目で確認できます。家庭内エネルギー機器の運転状況をアプリ上で確認し、制御することも可能です。
仕様や製品デザインは現時点での予定のため、変更される場合があります。
「エコキュート」は、関西電力株式会社の登録商標です。
