
アサヒ電子株式会社は11月5日、iPresence株式会社が企画・開発し、2026年10月15日に発売した卓上型AIテレプレゼンスロボット『kubi 2.0』の開発に試作段階から参画したと発表しました。
同社は、iPresenceと試作・改良を重ねながら、量産に向けたハードウェアの設計と国内製造を担いました。

『kubi 2.0』の機能
『kubi 2.0』は、病気や距離などの理由でその場に行けない人が、遠隔地から参加するためのロボットです。利用者は遠隔操作でタブレットの向きを変えられます。可動範囲は左右300°、上下55°で、見たい人や場所へ視線を向けられます。
タブレットはマグネットで装着でき、操作は専用アプリから行います。静音設計で、コードレスでの駆動は最長4時間です。
AIエージェントと連携すると、会話に合わせてタブレットの向きを変えたり、うなずく動きをくわえたりできます。この連携は、受付や案内などでの活用を想定したものです。
- kubi 2.0関連サイト:https://ipresence.jp/kubi2/
後継機の開発とハードウェア設計
米国で製造されていた従来の『kubi』は、2024年に製造を終了しました。後継機を望む声が多く寄せられたことから、iPresenceが『kubi 2.0』の開発をスタートしています。開発では、従来モデルの利用現場で得た声をもとに、両社が試作と検証を重ねました。
アサヒ電子は、コードレスで使える時間を延ばすため、待機時の消費電力を抑えられるよう基板設計を見直しました。本体の重心も見直し、大型の底面プレートを省きながら安定性を確保して、軽量・コンパクト化につなげています。
このほか、タブレットを着脱しやすいマグネット方式を採用し、授業中など静かな環境でも使いやすいよう駆動音も改善しました。
協業の経緯
両社の出会いは、共通の知人からの紹介でした。iPresenceは、基板から完成品まで一貫して対応できる技術力と、小ロットからの生産に柔軟に対応できる点を、協業の決め手に挙げています。
役割分担は次のとおりです。iPresenceは教育などの利用現場で得た知見をもとに製品を企画し、ソフトウェア開発と現場での検証を進めました。アサヒ電子は試作段階から参画し、検証結果を踏まえて改良を重ね、設計と国内製造を担当しました。


想定する活用場面と今後の予定
iPresenceは、病気や治療などで学校に通うことが難しい子どもがクラスメイトと一緒に授業に参加する場面や、入院中の人が家族と時間を過ごす場面を想定しています。教育や医療をはじめとする、「その場に行けない」人をつなぐ活用を見込んでいます。
今後は、『kubi 2.0』を実際に遠隔操作できる体験機会を増やす方針です。AIエージェントを活用した受付・案内などの用途開発を進め、海外での展開も段階的に広げていくとのことです。
