
ESOTERICは10月21日、次世代の「Master Sound Discrete DAC G2」を搭載した一体型スーパーオーディオCDプレーヤーのフラグシップモデル『Grandioso K1XE』と、外部強化電源ユニット『Grandioso PS1XE』を11月1日に発売すると発表しました。
メーカー希望小売価格は『Grandioso K1XE』が4,180,000円(税込)、『Grandioso PS1XE』が1,540,000円(税込)です。
『Grandioso K1XE』の概要
『Grandioso K1XE』は、スーパーオーディオCDトランスポート・メカニズム「VRDS-ATLAS」と、自社開発のディスクリートD/Aコンバーター「Master Sound Discrete DAC G2」を搭載した一体型モデルです。スーパーオーディオCDプレーヤーとDACを一台にまとめています。


内蔵DACは、電源トランスも左右を独立させた完全デュアル・モノ構成です。電源トランスは合計5基で、左右のDAC用に2基、トランスポート・メカニズム、デジタル回路、マイコン回路用に各1基を搭載します。各部はリニア電源で駆動し、ディスクリート構成の「ローフィードバック・DCパワーレギュレーター」も備えます。アナログ再生のように滑らかで実在感のあるスーパーオーディオCDサウンドを生み出すとのことです。
デジタル入力には、独自の超広帯域デジタル伝送「ES-LINK 5」を新たに装備しました。ネットワークトランスポート『Grandioso N1T』を接続できます。アナログ出力には、独自の電流伝送「ES-LINK Analog」も用意されています。
そのほか、「Master Sound Discrete Clock for Digital Player」を搭載し、マスタークロック・ジェネレーター『Grandioso G1X』との10MHzクロックシンク機能を備えます。別売の『Grandioso PS1XE』を接続すると、さらなる音質アップグレードが可能とのことです。
筐体には、マルチレイヤー構成シャーシコンストラクションとセミフローティングトップパネルを採用しています。足元は新世代高音質ピンポイント・アイソレーション・フットです。ES-LINK 5対応、5電源トランス構成、このフットの3点は、XEモデルの新機能です。
トランスポート・メカニズム「VRDS-ATLAS」
「VRDS(Vibration-Free Rigid Disc-Clamping System)」は、ディスクを同径のターンテーブルにクランプして回転させる方式です。ターンテーブルでディスクの反りを矯正し、光学ピックアップとディスクピット面の相対光軸精度を高めます。ディスク読み取りエラーの大幅な減少と優れた音質につながるとのことです。
「VRDS-ATLAS」は、メカ単体で6.6kg(ベース部を含めると13.5kg)の重量級コンストラクションです。大型のSS400スティール製サイドパネルとブリッジ、ジュラルミン製ターンテーブル、スティールボールによる点接触のスラスト・スピンドル軸受けを採用しています。

メカニズム全体は幅が広く背の低い設計で、ターンテーブル駆動用モーターをターンテーブルの下側に設置しました。振動がアースされるまでの経路を短くし、機械的ノイズを低減するメカニカルアース技術とのことです。
「Master Sound Discrete DAC G2」の構成
「Master Sound Discrete DAC」は2019年に初めて登場したDACで、設計を刷新してG2(Generation 2)になりました。
汎用のDAC ICを使わず、ディスクリート部品で回路を組んだFPGAベースのマルチレベルΔΣ方式D/Aコンバーターです。

独自開発の64bit/512Fs対応ΔΣモジュレーターを搭載し、1チャンネル当たり32のエレメントで構成します。
クロックドライバー、ロジック回路、コンデンサー、抵抗などの主要部品は、エレメントごとにすべて独立しています。
DSD22.5MHzやPCM768kHzをはじめとする最新フォーマットに対応します。DSDとPCMをそれぞれ最適に再生するFPGAデジタル処理アルゴリズムは、このDAC向けに開発されたものです。インダストリアル・グレードの高精度抵抗エレメント(MELF抵抗器)や、独自の増幅素子「IDM-01」も採用しました。製造は、クリーンルームと無酸素炉を備えた同社の自社ファクトリーで行います。
低ノイズの新レジスターネットワーク
レジスターネットワークは、FPGAで生成されたデジタル信号を抵抗エレメントでアナログ信号に変換する回路です。G2では抵抗エレメントをON/OFFする回路をシンプルに最適化しました。抵抗エレメントの近傍にコンデンサーを追加して電流供給能力を高め、ノイズを低減したアナログ信号の生成が可能になったとのことです。
さらにピュアなセパレート電源ライン
デジタル領域では、FPGAとフリップフロップ回路の電源回路を分離しています。DAC後段のアナログ領域では、ホットとコールドの電源回路をそれぞれ分け、個別の電源レギュレーターから給電します。
Grandioso D1X SE相当のデュアル・バッファー回路
アナログ出力バッファーアンプのESOTERIC-HCLD(High Current Line Driver)回路は、スルーレート2,000V/μsです。G2ではGrandioso D1X SEと同じデュアル・バッファー回路(4回路/ch)とし、電流出力能力を高めました。
『Grandioso PS1XE』の概要
『Grandioso PS1XE』は、『Grandioso K1XE』と『Grandioso N1』用のオプションの外部強化電源ユニットです。


対応機種は『Grandioso K1XE』『Grandioso N1』『Grandioso K1X SE』『Grandioso K1X』です。
内蔵DACを別電源化することで、「Master Sound Discrete DAC G2」搭載モデルの性能を引き出すとのことです。

4基の独立した電源トランスを搭載し、D/A段とバッファーアンプ段の電源を独立させています。デジタルとアナログの分離を強化した構成で、オーディオ回路への振動と磁束漏洩の減少も図っています。電源回路はXEモデル開発のノウハウを投入し、G2 DAC向けに最適化されました。
筐体は『Grandioso K1XE』と同様に、マルチレイヤー構成シャーシコンストラクション、セミフローティングトップパネル、新世代高音質ピンポイント・アイソレーション・フットを採用しています。このフットはXEモデルの新機能です。
主な仕様
『Grandioso K1XE』のアナログ音声出力は、XLR/ES-LINK Analog ×1(L/R)とRCA ×1(L/R)です。デジタル音声出力はXLR ×1、デジタル音声入力はES-LINK(L/R)×1、XLR ×1、OPTICAL ×1、USB(TYPE-B)×1です。クロック入力はBNC ×1(10MHz)を備えます。

周波数特性は5Hz〜30kHz(–3dB)、S/N比は113dB、歪率は0.001%(1kHz)です。最大外形寸法(突起部含む)は幅445mm×高さ162mm×奥行447mm、質量は34.3kgです。
『Grandioso PS1XE』の最大外形寸法(突起部含む)は、幅445mm×高さ132mm×奥行451mm、質量は23.3kgです。
