
くまひこ電子(運営:オトコロドットコム株式会社)は、2026年9月29日、画面のないマッチ箱サイズのゲーム機『AIRバトラー』のβ版を2026年10月15日から「くまひこ電子ショップ」(BASE)で発売すると発表しました。価格は7,800円(税込)、2台セットは13,650円(税込)です。
『AIRバトラー』は、19mm×35mm×48mm、重さ33gのマッチ箱サイズの端末です。
端末には画面がなく、持ち歩くだけで周囲のWi-Fi電波の状況を読み取り、その環境に合ったモンスターを集めていく仕組みになっています。
専用アプリのインストールや通信契約は不要で、集めたモンスターはスマートフォンなどのブラウザで確認します。
企画、設計、プログラム、3Dプリントによる筐体の出力、組み立てまで、ほぼすべてを開発者1名が行っている国内生産のゲーム端末です。
電波から生まれるモンスターと自動バトルの仕組み
『AIRバトラー』には、周囲の環境や他ユーザーとのすれ違いに応じて進行する4つの機能があります。
場所によって出会うモンスターが変わる
端末は周囲のWi-Fiの数や強さ、密集具合を読み取り、その場の環境を10系統に見立てます。人けのない郊外では荒野系、賑わう街中では都市系というように、通勤路と休日の散歩道でも集まるモンスターの顔ぶれが変わる仕組みです。
すれ違うと始まる3体リレーの自動バトル
好きなモンスター3体でチームを組み、バトルモードをONにした状態で他の『AIRバトラー』ユーザーと半径50m以内ですれ違うと、チーム同士のバトルが自動で始まります。3体が先頭から順に戦うリレー形式で、勝敗は並び順と5つの属性の相性、260種類の特技によって決まります。同じ相手とは、チームを組み替えないかぎり再戦できません。

評判はすれ違った端末へ直接伝わる
バトルに勝つと評判が上がり、次にすれ違った相手の端末へと伝わっていく仕組みです。「ちかく」「近所」「とおく」の3つのランキングが生成されます。
合成で全500体の図鑑を埋める
モンスターは全500体で、合成でしか出会えない個体や出現率の低い個体もあります。合成レシピは50通り、遊び方に応じた称号は52種類用意されています。モンスターの譲渡はコピーではなく、自分の端末から相手の端末へ渡す仕組みです。
「移動を促す」ことを軸にした開発の背景
『AIRバトラー』は、東京から青森県に移住したオトコロドットコム株式会社代表取締役の斉藤翔さんが開発しました。移住先では何をするにも自分で動かなければ始まらない環境だったことから動くこと自体の面白さを知り、「移動を促し、人生を豊かにする」を開発の軸にしたとのことです。Wi-Fiの電波状況だけでなく、移動する速度によって出会うモンスターが変わる仕様も、この軸から決められています。
評判の設計にも同じ軸が通っており、『AIRバトラー』はサーバーを持たず、バトルで上がった評判はすれ違った端末へ直接渡ります。書き込むことも消すこともできず、その場所を実際に歩いた人だけが評判を運ぶ仕組みです。
総務省情報通信政策研究所の「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、13歳から79歳の男女1,800人を対象にした調査で、20代が休日にモバイル機器でインターネットを利用する時間は1日あたり324.5分でした。
斉藤さんは「東京にいた頃は、交通の便はいいのに、休みの日は家でスマホを見て過ごしがちでした。青森に来てからは、ふらっと出かけることが増えました。『AIRバトラー』は行く場所が変われば出会うモンスターも変わるので、休みの日にちょっと散歩に行ってみるかと思うきっかけになればうれしいです」と話しています。
GPSを使わずに場所を判定する技術への展開
『AIRバトラー』の核となっているのは、周囲のWi-Fi電波の全体像から「その場の気配」を読み取る仕組みです。周囲の電波を一日中読み取り続ける処理はスマートフォンのアプリでは再現が難しいため、専用端末として設計することで、スマートフォンを取り出さずに遊びが進む形になっているとのことです。
今後は、電波の観測データをもとに、大規模言語モデルの開発に似た自己教師あり学習などの手法でモデルを訓練し、GPSを使わずに「いまいるのがどんな場所か」を判定する技術の開発を目指すとしています。カメラ以外の方法で周囲の環境を理解するこうした技術は、フィジカルAIなどの分野に活かせる可能性があり、次のガジェットのアイデアにもつなげていく考えとのことです。
先行モニターの声
『AIRバトラー』は2026年8月より先行モニター版の販売を開始しています。
先行モニターのT様は「図鑑は110体まで発見できていて、モンスターを探して集める楽しさを感じています。ゲーム内で使用する引換券の貯まる速さがちょうどよく、ストレスにも飽きにもなりません。同じモンスターでも個体で強さや技が違うので、良い個体を探す楽しみもあります。本体が小さいので気軽に持ち歩けます。まだ持っている人が少なくすれ違いバトルが起きにくいので、バトルができる日を楽しみにしています」と話しています。
価格と仕様、購入方法
β版『AIRバトラー』の価格は7,800円(税込)、2台セットは13,650円(税込)で、2026年10月15日から「くまひこ電子ショップ」(BASE)で販売される予定です。
利用にはスマートフォン、タブレット、パソコンのいずれかが必要で、ブラウザで操作するためアプリのインストールは不要です。iPhone、Androidに対応しています。通信契約や通信料は不要で、端末はオフラインで動作します。
バッテリーは1000mAh内蔵で、収集のみの利用で約2日、すれ違いバトルをONにした状態では約10から12時間使用できます。充電はUSB Type-C(ケーブルは付属しません)で、約4時間で満充電になります。外装は3Dプリント製(PETG)で、サイズは19mm×35mm×48mm、重さは33gです。注文からの発送は1から2週間程度とのことです。
- くまひこ電子ショップ(BASE):https://otokoro.base.shop/
- AIRバトラー商品ページ:https://otokoro.co.jp/air-battler-lp/
